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昔から「体には良い!」と言われてきた【乳酸菌】

結局何が良くて、どういった効果があるのか分からない事が多いですよね。
さらに年々乳酸菌は新しい種類が発見され続けTV番組やCMで目にしない日はありません。

一口に乳酸菌と言ってもたくさんの多くの種類があります。
改めて乳酸菌について紹介していきます。

この記事で解決すること♪

乳酸菌の正体は何?

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1917年に乳酸菌整腸薬が発売されたのは約100年前の1917年
1世紀ほど前から乳酸菌のすごさに注目されていたのです。

乳酸菌は糖を発酵させ、エネルギーと乳酸を作る微生物の総称なのです。ラクトバチルス・ガセイ、エンテロコッカス・フィカリスなど知られているだけで381種類もあり、それに他の種を加えるとさらに種類は増えていきます。

乳酸菌を顕微鏡で姿を見ると…

乳酸菌とは 桿菌

棒状の乳酸菌【桿菌(かんきん)】
・ヨーグルトや乳酸菌飲料に使われているガゼイ菌など

乳酸菌とは 球菌

球型の乳酸菌【球菌(きゅうきん)】
・花粉症に有効と言われているフィカリス菌など

出典:フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia』

ご覧のように、乳酸菌はこの様な形をしていて、私たちの体の中の悪い菌「悪玉菌」と日々一生懸命戦ってくれているのです。

菌によっては「タンパク質を分解する能力が高い」、「免疫力アップするパワーが強い」など様々な能力を持っています。菌にも個性や特徴があるため『生き物』の様で親近感が湧きますね(^^)

乳酸菌は酸素を嫌う!?

菌の中には酸素がなければ生きられない【好気性】と、酸素があると死んでしまう【嫌気性】がいます。

好気性乳酸菌は、野菜・果物、糖を含んでいる食べ物を見つけるとエサとして食べ、乳酸を作り出します。

嫌気乳酸菌
は、酸素が苦手なため口から遠い大腸に生息しています。消化されなかった食物繊維やオリゴ糖をエサにしています。

同じ生き物でも酸素を嫌う菌もいるのですね。

乳酸菌は絶対に必要な存在

果物や牛乳といった身近な食べ物にも乳酸菌は潜んでいます。
しかし、乳酸菌ってなぜ存在しているか知っていますか?もし乳酸菌が減少してしまうと、体にこんな事が起こってしまいます。

  • 消化吸収力がダウンしてしまう
    味噌や漬物などの発酵食品が消化に良いのは、乳酸菌などによって大豆や野菜が吸収しやすくなっているからです。そのため乳酸菌が少ないと消化吸収力が落ちてしまい体に負担をかけてしまいます。
  • 腸内が腐ってしまう
    乳酸菌が少ないと、悪玉菌が優勢となり悪玉菌が出す硫化水素やアンモニアなどの毒素が発生し細胞にダメージを与えてしまいます
  • 免疫力ダウン
    ガンやウィルスから守る免疫細胞の活動が低下、免疫細胞が未消化のタンパク質や花粉などに過剰に反応し、健全な細胞にまでも勘違いをし攻撃をしてしまいます。
  • ビタミン不足
    乳酸菌は細胞の新陳代謝にかかせないビタミンB群を作っています。不足していると代謝を低下させ、シミの増加や抵抗力の減退につながります。
  • ホルモンバランスの乱れ
    腸は、神経伝達物質であるセロトニンや女性ホルモンを作っています。そのため乳酸菌が少ないとホルモンバランスが乱れてしまうのです。
  • 病原菌に感染しやすくなってしまう
    おなかの中で病原菌の繁殖が盛んになってしまい、感染症を引き起こしてしまいます
  • 腸のぜん動運動が遅くなる
    便を運ぶ時に腸が動く事を「ぜん動運動」といいます。乳酸菌は適度に腸に刺激を与え、ぜん動運動を活発にする働きをします。少ないとぜん動運動が鈍くなり便秘に繋がってしまいます。

乳酸菌は、体に悪影響を与える悪玉菌を抑える働きをしているのです。腸から乳酸菌が無くなってしまうと、不健康にするだけでなく美容面にも影響を及ぼしてしまいます。私たちの体のベースの部分の働きをしてるので、乳酸菌はとても大事な存在なのです。

乳酸菌の種類

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乳酸菌には大きく分けて2種類の乳酸菌があります。それぞれの菌は含まれている食品や効果が違います。

植物性乳酸菌
胆汁や胃液に負ける事がなく腸にたどり着くことができる非常にタフな乳酸菌です。糖によって腸内で増殖し善玉菌を増やす働きがあります。
動物性乳酸菌
植物性乳酸菌のエサになって、植物性乳酸菌の働きをサポートする乳酸菌です。腸に直接的な刺激を与え、免疫力を高めて基礎代謝をあげる働きもあり、乳酸菌でダイエットには必ず必要な菌です。

大きく分けるとこの2つの乳酸菌ですが、さらに分けるともっとたくさんの種類の乳酸菌があります。それぞれの個性特性があり、それを活かした製品が発売され乳酸菌は私たちの身近なところにあり、親しまれているのです。「機能性ヨーグルト」や「乳酸菌サプリメント」などがあり、それらの製品は【機能性食品】と呼ばれており、3つのカテゴリに分けられます。

プロバイオティクス
プレバイオティクス
バイオジェニックス

この3つに分けられます。この3つの機能性食品を説明していきます。

プロバイオティクス(生菌)
胃酸や胆汁に負けず生きたまま腸までたどりつき、そこで生産される乳酸などの代謝産物が健康効果をもたらせてくれます。自ら増殖する「プロバイオティクス」は「生きているからこそ腸に届く!」といった考えです。
【ぬか漬け、味噌、キムチ、納豆、ヨーグルトなどの発酵乳(生きた菌に限定されたもの)】
プレバイオティクス
有用な腸内細菌の【エサ】となる食品成分を摂取することによって腸内環境を改善するということです。【サトウキビ、たまねぎ、はちみつなどの食物繊維・オリゴ糖を含んだ食品】
バイオジェニックス(死菌)
腸内フローラを通さず身体に直接働きかけ、腸内フローラのバランスを整える。
乳酸菌生産物質【植物性ポリフェノール、DHA、ビタミンなど】

バイオジェニックス

これらを機能性食品と呼びます。それぞれの役割と、腸へのアプローチの仕方が違うのです。

「生きたまま腸に届く!」に騙されてる!?

生きたまま腸に届く!このフレーズのヨーグルトなどの製品に思わず手を伸ばして購入した方が多いかと思います。実際、こういったフレーズで販売していているメーカーも多いのが現状です。しかし、それはただの良いイメージなだけに過ぎません。

実は菌は、
死んでても良いんです。

胃酸や胆汁、加熱処理の過程で死んでしまった菌を『死菌』と呼び、マイナスのイメージがあるかと思いますが、近年の研究では死菌には整腸作用の他、免疫力の向上、アレルギー抑制、血圧降下作用、美肌効果など様々な効果がある事が解りました。

しかし自身の体が弱っていると、生きた菌から得られる効果は減少するとも言われています。機能性食品の中で最も優れていると言われている、バイオジェニックスは加熱処理された、いわゆる『死菌』が採用されています。加熱処理をする事でより品質を高め安定させるためなのです。
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その一方、ピロリ菌と戦うために生きたままでなければならないLG-21乳酸菌や、増殖するために生きたままでいるビフィズス菌LKM512株などの菌は、【生きている(プロバイオティクス)】だからこそ効果を発揮してくれます。菌によってそれぞれの働き方があるのです。

そのため、生きている。死んでいる。にこだわる必要がありません。

この事を踏まえると…

あなたに合う乳酸菌を選ぶには…

  • 自分の理想・目的に有効な菌を選ぶ!
  • 死菌、生菌にこだわらない!
  • 加齢や病気などで体が弱っている時は死菌!
  • 元気で体が正常な時は生菌!

自分に合う菌を継続して摂り入れる事で、自身の腸に定着するので【品質】よりも菌の【特性と個性】を重視して選びましょう。

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